おついさん釣れますかぁ？

今日の仕事帰りは会社を出たところから前の会社の時から一緒の先輩と車が併走してました。


この先輩僕の帰り道がいつもと違うと『どこいくんか？』とか言われるので、あえてゆっくり走り先輩が過ぎ去るのを確認し海の方へ


これで完璧だぜ…なんて思いながら信号待ちで偏光サングラスをかけ帽子をかぶった瞬間…



反対側の信号待ちの車の女性と目が合いました。


前の仕事の時の同僚で子供同士が幼なじみ…

しかも今はカミサンと同じ職場で働くタライさん

家族ぐるみの付き合いが深くカミサン公認の第二婦人と呼ばれる女性です。



ソッコーで『釣りという名の残業ですかぁ？』と電話かかってきました。



『いや、海が見たいんです…』と訳の分からぬ言い訳しか口から出てきませんでした…


おついです(ﾉД`)



そんな言い訳後海に到着


堤防には毎日釣りしてるおじいちゃん一名


と、なぜか作業者みたいな人が多数…


なんの工事だろ？と思いながら海へ向かうと、なんか海が無い


海が無いというより池みたく干上がってるように見えたんです。


ん？とよく見ると大量の流木が堤防一面を覆ってるんです。





なんじゃこりゃ？と海を覗くと…


デカい物体


牛みたいやなぁ…


なんて思いながら近づくと…



牛


ウシ



うし？


牛です！(ﾟДﾟ;)


海に牛が浮いてます。


この事をね、先ほど行ったソフトボールのメンバーに話したら

『またまた…』とか『へっ…』とか狼少年扱い…



写真を見せてみんなやっと信じてくれましたよ



その写真がこれ…



マジの牛です。


この写真撮った後、物凄い臭いに気づいて嘔吐しながら堤防を走る僕


なにがなんやら分からなかった僕はとりあえずいつもいるおじいちゃんに『こんにちわぁ～』と声をかける。


おじいちゃん『…』


竿先をジッと見つめるおじいちゃん…


全く気づいてくれません


もう一度『こんにちわ！』と声をかけるとゆっくり振り向き僕の顔を確認し『おぉ～、こりゃこんちわ！』とやっとの返答(^◇^;)


いつも挨拶はしてたんですが先週ちょっと話しをしたので顔覚えてくれてたようです。


大先輩に失礼ですがスッゴい可愛いおじいちゃんなんです。



で、おじいちゃんに話を聞いてみました。


僕『これ（流木）なんですかね？』

おじいちゃん『今日は全然だめですわぁ』

僕『さっきあそこに牛が浮いてましたよ』

おじいちゃん『昨日はね、まだ釣れたんじゃけど…』

僕『昨日は釣れたんです？』

おじいちゃん『大分の方から（流木）流れてきたみたいですわ』


僕『そうなんですか？』


おじいちゃん『昨日はこの外海に牛がおっての、逃げんように縛られとったわ』


僕『あぁ、さっきそこに牛おりましたわ』


と、すれ違いのようで会話になってるような会話を交わし堤防の角で外海に向けて竿を振る


沖にも流木が浮いており港湾管理の業者さんが作業してます。


ご苦労様です。


いつもは我が物顔で颯爽と海を走る漁船も今日は流木を避けるように徐行してます。


さっきのおじいちゃんが近づいてきてまた会話したんですが、最近仕事と釣りと野球しか頭になくニュースとかも見てなかったから僕大分の豪雨の事知らなかったんですよ…


おじいちゃんが『人間が逃げるだけでいっぱいやったんやろうのぉ…可哀想に』

と、流木の方に向かって言うてました。

たぶん牛の事だと思います。


ニュース見ないとダメやなと思いましたわ


釣りの情報ばかり集めてた自分に反省



持ち前のトーク力と笑顔でおじいちゃんといろいろ話し、おじいちゃんは『また会いましょう』と挨拶され帰られました。


さすがに僕も今日は釣れないと判断し早めに帰宅しソフトボールの練習へ行きましたが…



海に牛…



頭から牛の姿が離れません。


おじいちゃんの『可哀想に…』の言葉が脳裏に残る仕事帰りの釣行となりました。